恐怖の忘年会
ついに忘年会が開催された。
したっぱだからゆっくりできない、そもそも誰と何を話せばよいのやら、という状況だったが、とりあえず平和に終わってホッとしている。
面倒な人を二次会まで押し付けられたのは困ったが。
何が面倒って、同じ話を何度も繰り返してくるのである。
すでに聞いたことがある話を、この日だけで3回はきいた。
それだけでも相当うざいが、内容がひどいからうんざり。
どこがすごいかわからない武勇伝、スナックのおねーちゃんにモテた話(かなり好意的に解釈しても金づる)等々、嫌われるおっさんの会話ネタを集めたような感じ。
どこにでもこういう人っているよねーなんて思いつつ、無心に酒を飲んでいた。
会はとくに盛り上がりをみせなかったが、なぜか三次会も、という話になったので適当な理由をつけて退散。
たいしたものは食べてないし、安い酒を飲んだだけだし、壊れたプレーヤーのように同じ話を聞かされるし、楽しくはなかった。
でも、これも付き合いなので逃げられない。
大人になると好き嫌いだけで行動できないから大変。
そうした協調性を学生生活で学ぶはずなんだけど、私は協調性がないうえに、それを強制されなかったので苦労しているところだ。
これは多様性を先生が重んじてくれたおかげではなく、私の屁理屈に対して教師が言い返せなかったから。
我ながらムカつくクソガキだったと認めるが、小娘の屁理屈をなだめることもできない教師は情けなかったと思う。
それに、当時の教師は何かあると「だから成績が下がる」などと勉強にからめてきたんだが、別に話を聞かなくても成績はよかったから私にはこの手が使えない。
何がよくて何がダメか、この行為の目的は、といったことを説明できず、ただただ、これはこう、こんなときはこうする、といったマニュアルしか覚えてないからいけないんだと思う。
その点、ギャルたちには不条理な説明がほとんどないのはすごい。
とりあえずやっといて、みたいな指示はあるけど、こういうときはこうしたほうが効率的、こうするとより相手によろこばれる、という一言も添えてくれる。
あの人たちは勉強をしてこなかったし、勉強法がわからなかったからおそろしく知識不足だけど、地頭は悪くないと思う。
ちゃんとした先生がいたなら違った人生だったかも。
それが本人の幸せにつながるとは限らないけど。
とりあえず忘年会に参加したことでギャルたちに嫌われることなく仕事ができそうなのでそれでいい。
次の忘年会は来週。
こちらもできれば行きたくないけど、食べ物はおいしいのでがまんする。
やっぱり食って大事。